tempestas aquamarine | 08:30 |
3月の誕生石アクアマリン。
ベリルという鉱物を色分けしたとき、青色のものがアクアマリンと呼び分けられるため、青以外のアクアマリンはありません。
でも、アクアマリンそのものは青でも、内包物がたっぷり入ったアクアマリンは別の色に見えることがあります。
わたくしが大好きなのは、ivy cageではおなじみの「モスアクアマリン」。
モスと一口に言っても、インクルージョンの入り方によって、まったく別の見え方になります。
あるものは、塵のような小さなインクルージョンが散らばっていたり。
あるものは、インクルージョンが黒っぽい苔のような模様を描いていたり。
あるものは、インクルージョンが帯状に入ることで縞模様になっていたり。
あるものは、密集したインクルージョンが鏡のように光を反射してギラギラと輝いていたり。
あるものは、澄んだ石のなかに黒や赤のインクルージョンがプランクトンのように漂っていたり。
あまりにもインクルージョンが多すぎて、アクアマリン自体が黒く見えるレベルになると、さすがに「青色」としては扱えなくなるため、ブラックベリルと呼び変えられます。
さらにインクルージョンの種類や形状によって、サンストーンのように赤いラメが輝いたり、シャトヤンシーが出たり、水のなかに雨が降っていたり、無数の気泡が昇っていくように見えたり…
澄んだ青い海のはずなのに、一度その魅力にはまるとなかなか抜け出せない、まさに底無し沼。
それがアクアマリン。
画像は、薄墨色のイルメナイトをやや多めに内包したアクアマリンのブリオレットを陽に翳して撮影したもの。
まるで嵐の海を閉じ込めたようです。
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